漫画ギーク記

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【画像付き】「マンガ大賞2016」ノミネート作品全レビュー&受賞作予想

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 「マンガ大賞2016」のノミネート作品が発表されました。全部で11作品、この中からマンガ大賞2016受賞作が決定します。全ノミネート作を読んだので、個人的に面白かったと思ったランキングを独断と偏見で発表したいと思います。

 

11位 町田くんの世界

 物静かでメガネ。そんな外見とは裏腹に成績は中の下。アナログ人間で不器用。なのに運動神経は見た目どおりの町田くん。得意なことが何もないと本人は思っていますが周りからは愛されています。その理由とは…?

 町田くんはただのメガネではない。とにかく”イケメン”なメガネだ。顔ではなく性格のほう。親、兄弟、同級生などなど誰に対しても優しい。友達のデートには付き合うし、友達が野球部のレギュラーになったことをしっているし、兄弟の面倒はみてあげるしと。こんな対応されたら、ほれてまうやろ!って思ってしまうほど(あっ、僕は男です)。

 そんな町田くんの日常を描いた作品が本作です。日常系で”やさしい”気持ちになれるマンガです。

 

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(出典:『町田くんの世界』)

 

10位 とんかつDJアゲ太郎

 東京・渋谷、その片隅に一軒のとんかつ屋がある。その名も「しぶかつ」。三代目の揚太郎は、父・揚作のもと、なんとなく見習い修業を続ける毎日だった…。だがある日、とんかつを届けに訪れたクラブで、味わったことのない高揚感をおぼえる。そして伝説のDJとの出会いが、彼を本気にさせた。「とんかつもフロアもアゲられる男になりたい!」――――これは、とんかつDJとして踏み出した少年の青春物語である。

 「マンガ大賞2016」ノミネート作内一番の怪作。とんかつ屋の息子が、とんかつ屋になる修行をしながらDJを目指す。意味不明な設定である(笑)。しかし、読んでるとなんだか笑えてきてしまう。バカみたいに笑いたいときにはオススメの作品である(いい意味で)。

 

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(出典:『とんかつDJアゲ太郎』)

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9位 ゴールデンカムイ

 『不死身の杉元』日露戦争での鬼神の如き武功から、そう謳われた兵士は、ある目的の為に大金を欲し、かつてゴールドラッシュに沸いた北海道へ足を踏み入れる。そこにはアイヌが隠した莫大な埋蔵金への手掛かりが!? 立ち塞がる圧倒的な大自然と凶悪な死刑囚。そして、アイヌの少女、エゾ狼との出逢い。これは『黄金を巡る生存競争』である。

 基本的にバトル系のマンガである。残酷な描写もかなり多い。アイヌを舞台にしていて、そのあたりの文化の話をみているだけでも結構楽しめる。めまぐるしい展開の移り変わりに、黄金をめぐる戦いとハラハラドキドキしっ放しの話になっている。

 一部ではグルメマンガとの噂もあるくらい、御飯の描写が多い。が、美味しそうなものとあまり食べたいとは思わないものが混在している(笑)。

 

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(出典:『ゴールデンカムイ』)

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8位 岡崎に捧ぐ

 出会いは小学生時代の1990年代。スーパーファミコン、たまごっち、プレイステーション……懐かしいたくさんのゲームやおもちゃ、笑いと涙のエピソードが、私たちみんなが持つ普遍的な記憶を呼び起こします!

 作者の小学生、中学生の頃の思い出が書かれているエッセイ漫画。特に現在20〜30歳くらいまでは、世代にドンピシャな話が多い。おもわず、あったわ〜と思って懐かしくなってくる。ちなみに僕もドンピシャでした。

 主人公は普通の女の子だが、ここでもかというぐらいにその日常が面白おかしく描かれている。誰もが経験した幼少期を懐かしめる名作。

 

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(出典:『岡崎に捧ぐ』)

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7位 恋は雨上がりのように

 橘あきら。17歳。高校2年生。感情表現が少ないクールな彼女が、胸に秘めし恋。その相手はバイト先のファミレス店長。ちょっと寝ぐせがついてて、たまにチャックが開いてて、後頭部には10円ハゲのある。そんな冴えないおじさん。

 海辺の街を舞台に 青春の交差点で立ち止まったままの彼女と人生の折り返し地点にさしかかった彼が織りなす小さな恋のものがたり。

 おじさんに女子高生が恋をする物語、だが話に無理がなくピュアな恋として受け入れられる。女子高生の方は積極的だが、おじさんの方がとにかく鈍感でがさつ。それでもOKだという少し変わっているといえば、変わっている子といった感じ

 淡く切ない恋愛系物語。大きな事件の起きない日常系の話だが、どこか引き込まれる漫画となっている。

 

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(出典:『恋は雨上がりのように』)

 

6位 BLUE GIANT

 ジャズに心打たれた高校3年生の宮本大は、川原でサックスを独り吹き続けている。 雨の日も猛暑の日も毎日毎晩、何年も。「世界一のジャズプレーヤーになる…!!」努力、才能、信念、環境、運…何が必要なのか。 無謀とも言える目標に、真摯に正面から向かい合う物語は仙台、広瀬川から始まる。

 ジャズを題材した音楽系の青春漫画。主人公の宮本がとにかく熱い男。失敗してもへこたれず周囲の反対を押し切って、とにかく演奏をしまくる。ジャズとサックスへの愛が強い。

 舞台は仙台である。「北京餃子」など仙台に住んだことがある人だったらぐっとくる描写も数多くあり。ちょっとした仙台観光にもなっちゃう。

 

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(出典:『BLUE GIANT』)

 

5位 東京タラレバ娘

 「タラレバばかり言ってたらこんな歳になってしまった」そんなにイケていないはずじゃないのに気づいたらアラサ―になっていた倫子。6年後の東京オリンピックまでには結婚したいと思うけど…。

 「かくかくしかじか」などのヒットメーカーの東村アキコによる漫画。三十代独身女子にとってはかなり過酷で残酷な漫画。 残酷すぎる...。作者もその気でこの漫画を描いたようだ。

 

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(出典:『東京タラレバ娘』)

 

 三十代独身女子、言ってしまえば「行き遅れ女子の恋」を題材にしている。 ギャグっぽい部分も多いが、主人公たちがとにかくどんどんとひどい方向へと追い詰められていく。該当する人は読まない方がいいかもしれない。他人事の人にはめちゃくちゃ笑える漫画(僕は笑いまくった)。

 

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(出典:『東京タラレバ娘』)

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4位 百万畳ラビリンス

 人と関わるのが苦手な礼香はゲーム会社でバグ探しのアルバイトをしていたが、ルームメイトの庸子と共に木造迷路に迷い込んでしまい!?

 ミステリー系の漫画。リアル脱出ゲームのような感じ。上下の二巻で完結している。ゲーマーの主人公の礼香が頭脳を駆使して謎を解いていく。意外な方向に話しが進んでいくが話しが破綻しているわけではなく、オチも秀逸。『レベルE』とかが好きな人は好きだと思う。個人的にはかなりハマった。

 

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(出典:『百万畳ラビリンス』)

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3位 波よ聞いてくれ

 舞台は北海道サッポロ。主人公の鼓田ミナレは酒場で知り合ったラジオ局員にグチまじりに失恋トークを披露する。すると翌日、録音されていたトークがラジオの生放送で流されてしまった。激高したミナレはラジオ局に突撃するも、ディレクターの口車に乗せられアドリブで自身の恋愛観を叫ぶハメに。

 この縁でラジオ業界から勧誘されるミナレを中心に、個性あふれる面々の人生が激しく動き出す。

 ミナレの叫びがすごい!かなりスカッとする内容となっている。ラジオのディレクターにはめられて?どんどんと思いがけない方向に追い込まれていくミナレだが、悲観的ではなくどこか楽しそう。明るく愉快なキャラクターたちが、ワチャワチャしながら物語が進んでいく。

 続きがどうなっていくのか超気になっている。光雄は、いずれ◯されてしまうのだろうか(笑)。

 

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(出典:『波よ聞いてくれ』)

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2位 僕だけがいない街

 毎日を懊悩して暮らす青年漫画家の藤沼。ただ彼には、彼にしか起きない特別な症状を持ち合わせていた。それは…時間が巻き戻るということ!この現象、藤沼にもたらすものは輝く未来?それとも…。

 主人公の藤沼が自身の能力である「タイムリープ」を使いながら、小学生だった頃に起こった「雛月加代」の命を救うために格闘する。巻を進んでいくにつれて事件の真相がどんどんと明らかになっていく。

 ミステリ漫画の傑作。実写映画化も公開まじか。現在7巻まで出ているがフィナーレはもう目の前である。「今」熱いマンガである。

 

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(出典:『僕だけがいない街』)

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1位 ダンジョン飯

 ダンジョンの奥深くでドラゴンに襲われ、金と食料を失ってしまった冒険者・ライオス一行。再びダンジョンに挑もうにも、このまま行けば、途中で飢え死にしてしまう……。そこでライオスは決意する「そうだ、モンスターを食べよう!」

 スライム、バジリスク、ミミック、そしてドラゴン!! 襲い来る凶暴なモンスターを食べながら、ダンジョンの踏破を目指せ! 冒険者よ!!

 モンスターを調理しちゃうグルメ系漫画。 老若男女だれにでもおすすめできる漫画だと思う。スライム、マンドラゴラ、人食い植物などを調理しちゃうが、なぜかそれが美味しそう。のほほんとした雰囲気で進んでいくが、モンスターもキャラも魅力的。

 今、何かおすすめの漫画あると聞かれたらとりあえず『ダンジョン飯』と答えている。それくらい好き。

 

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(出典:『ダンジョン飯』)

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最後に

 受賞作予想ランキングは、どうだったでしょうか?「マンガ大賞2016」受賞作は『ダンジョン飯』だと予想しました。が、1、2、3位ならどれもあるかなと思っています。もちろん主観ですが。受賞作が決定したら後日、反省ブログも書きたいと思います。

 しかし、ランキングは付けましたが、さすがにノミネートされているだけあってどれも面白い作品ばかりです。気になたものを是非読んでみてください。

 

「マンガ大賞2016」ノミネート作に関する記事はこちら