『それでも町は廻っている』が代表作にある石黒正数による一巻完結漫画がこの『外天楼』である。
物語は「外天楼」と呼ばれる集合住宅を中心に進んで行く。
建物は増築と改築を重ねて迷路のような構造になっており、訪れるものを惑わせる。
この「外天楼」に住む一癖ある住人達にスポットライトが当てられる。
外天楼で起こる大小の謎が解き明かされる。
一巻完結でミステリー要素と人間ドラマの複合した短編集となっている。
(出典:『外天楼』)
『外天楼』の見所
刑事・桜場冴子の活躍
収録された短編のいくつかに、捜査一課に新たに配属された桜場冴子が「外天楼」で起こる事件を解決していくものがある。
起こる事件は泥棒などの小さな事件から殺人事件まで。
ミステリーとして王道のダイイングメッセージを解く事件もある。
桜場冴子が「外天楼」の謎に迫っていく。
(出典:『外天楼』)
狙いは「女神の棚」
(出典:『外天楼』)
どちらかというとコメディよりの短編もある。
「リサイクル」は学生たちがエロ本を入手しようと苦悩する物語である(笑)
実に下らないが彼らは必死だ。
緻密な戦略を持って成人向けコーナーへと挑んでいく。
目指すは「女神の棚」。
女神の棚なら本を選びやすくかつ、恥ずかしくない。
しかし、いざ計画を実行に移そうとすると想定外の事態が彼らに襲いかかる。
(出典:『外天楼』)
登場するキャラクターたち
「外天楼」に住んでいるのは人間だけではない。
人以外の住人達も住み、彼らも「外天楼」の謎に深く関わる。
登場するのは「お手伝いロボット」「人工生命体・フェアリー」「宇宙刑事」など。
どれも物語で重要な役割を果たす。
(出典:『外天楼』)
最後に
『外天楼』はとある謎多き建物を中心とした物語である。
短編集であり一見独立したストーリーに見えるが、物語は全て繋がっており一つのエンディングに収束していく。
ミステリーの作品で最後も考えさせられる終わり方をする。
一巻完結漫画のおすすめ作品では高頻度で名前の上がる傑作なタイトルとなっている。
短いミステリー漫画を読みたい人にはおすすめの作品である。
(出典:『外天楼』)
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