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現状に不満。葛藤をする若者たちの物語『ソラニン』【漫画感想】

 

大学を卒業して1年が過ぎ、OA機器メーカーのOL・井上芽衣子はあることを実感するようになっていた。

...きっと社会人に向いていないのだよ、あたしは。

とはいえ、自分に特別な才能がないと自覚してしまった今となっては、もはや人生のレールを外れる勇気もないというのが現実。

多少辛くても頑張ってつつましく生きていくしかないのだと、彼女は今日も会社へ向かう。

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(出典:『ソラニン』)

芽衣子は彼氏の種田と同棲している。

はるか北と南から上京してきた芽衣子と種田。

二人で付き合いだしたときはこんな歳の取り方をするとは思わなかった。

今、あたしの上に広がる空は、低く、狭く、そして重い。

東京には魔物が潜んでおります。

そして、ついに耐えきれなくなって会社を辞めてしまった。

実写映画化もされた漫画で全2巻で完結済み。

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(出典:『ソラニン』)

 

「ソラニン」の見どころ

芽衣子と種田の同棲生活

芽衣子が会社を辞めてフリーになったところから物語は始まる。

二人は付き合って6年目で、同棲して1年。

朝起きたときの部屋の雰囲気で相手の体調がわかってしまうくらいの仲である。

大学で同じサークルだったことが付き合い始めるきっかけとなった。

...辞めちゃいなよ。

本当に芽衣子がそうしたいなら。

...きっとどーにかなるさ。

...てゆーか俺がどーにかする。

種田のこの言葉をきっかけに芽衣子は会社を辞める決意をする。

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(出典:『ソラニン』)

 

種田成男

種田は芽衣子の恋人で、芽衣子からは苗字そのままで「種田」と呼ばれている。

新聞社の下請けの会社でバイトをしているフリーター。

二人が所属していたのは軽音サークルで種田はそのときに組んだバンドで卒業後も活動を続けている。

このバンドでデビューをすることを夢にフリーターを続けている。

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(出典:『ソラニン』)

 

バンドメンバーたち

種田のバンドは3人組で全員同じ大学の同じサークル出身。

種田はギターとボーカル担当。

ベース担当は加藤。通称「デブ」。今だに大学を卒業していない大学6年生。

ドラム担当は山田。通称「ビリー」。実家の薬局で仕事をしている。

このバンドメンバーに芽衣子と加藤の恋人で同じ大学出身の小谷アイでを加えた5人組で卒業後もよく遊んでいる。

芽衣子と種田の関係やこの5人の人生が『ソラニン』のメインテーマだ。

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(出典:『ソラニン』)

 

終わりに

というわけで『ソラニン』を紹介した。

OLを辞めてしまった芽衣子。その恋人でバンドマンの種田。種田のバンドのメンバーを中心に物語が進む。

どうしても夢を追ってしまう若者たちの葛藤が描かれる。

全2巻で完結済み。

甘さや温かさ、切なさを感じてしまう作品である。

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(出典:『ソラニン』)

 

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