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国境は君のなかにある!『君はどこにでも行ける』【本感想】

 

世界は変わる、日本も変わる、君はどうするのか?

 

この20年間、世界史のレベルで俯瞰しても、かつてないぐらい変化に富み、技術革新のスピードの速い20年間だった。

最大の変化はグローバリズムの台頭である。

かつてはアメリカ、ヨーロッパ、日本が引っ張ってきた世界の政治や経済も、中国を始めとするシンガポール、タイ、韓国、ベトナム、インドネシア...などのアジア各国の発展により、その景色が変わってきた。

次の20年はさらに変わってしまうだろう。

資本の中心は欧米からアジアへと移りつつある。

この変化が激しい時代に、日本はどうなっていくのか?自分はどうすればいいのか?世界に出なくて本当にいいのか?

堀江貴文氏は出所から3年弱の間、30回以上海外に行って、28カ国58都市を巡ってっきた。

その経験から見た、アジアを中心とする世界の情勢やその中でのするべき立ち振る舞い方について語られている。

 

「君はどこにでも行ける」のここが面白い

日本にとどまっていてもこの先は明るくない

かつて日本はアジアのリーダーであった。

GDPもGNPもアジア内でぶっちぎりの1位で、総合力でも周辺国を圧倒していた。

欧米諸国に経済で対抗できる唯一の国として尊敬を集めていた。

だが、現在はリーダーとしての面影が少し残るのみ。

今の日本のGDPはアメリカの約1/4だし、中国の半分以下。一人当たりは世界27位の貧しさである。

2010年に中国に抜かれた後に、すでに大きく引き離されている。

栄華を誇った日本企業も台湾などのアジア資本によって買収される始末である。

これからの時代にこの傾向はますます顕著になる。

本当に日本にとどまっているだけでいいのか?このことをもう一度考え直す必要がある時代となっている。

 

アジアの変化

この本では特にアジアの国々に対して一カ国づつ、詳細に語られている。

もちろん、すべて堀江貴文氏本人が実際に足を踏み入れて、観察した結果である。

取り上げられている国は、シンガポール、中国、韓国、台湾、タイ、ベトナム、カンボジア、ラオス、バングラデシュ、インド、インドネシアである。

経済の数字上でもアジアの国の発展は凄まじいものがあるが、現地にいくとその勢いを肌に感じて圧倒されたと言う。

堀江貴文が見る”アジア”の今を知ることができる一冊である。

 

タイの場合

例えば、タイの場合である。

アジアの中では堀江氏がもっとも注目をしている国である。なぜなら、アジアの経済発展のモデルケースの国だと考えるからだ。

国全体のエネルギーはすごく、特に首都バンコクは活気にあふれている。

タイは物価が安定していて失業率は1%以下とかなり低い。

また、工業製品の輸出により、うまく外貨を稼ぐことに成功している。特に中国への輸出政策がうまくいったことが要因として大きい。

グローバル化の波にうまく乗れたことが、タイの成功の要因となっている。

タイはとくに富裕層が、アジアの中でも目立っている。

富裕層だけでみれば、もはや日本の金持ちよりも裕福であろう。

さらに、ご飯も美味しいので旅行にいくにもおすすめである。

タイは今後ますます、アジアのなかで存在感を増していくことになるだろう。

 

終わりに

世界は大きく変化をしている。堀江貴文氏が世界を見た経験が書かれた本がこの「君はどこにでも行ける」である。

今、世界のどこにいくにもお金は安くなってきた。

僕たちに行けない場所はない 

この本には「世界を旅しろ」などとは書かれていない。今の時代、日本にいるだけでも海外の情報は十分すぎるほどに手に入れることができる。

ただし、国と国との間に引かれた国境を越えることのハードルは驚くほどに低くなっている。

むしろ、もっとも越えにくいものは世界に出て行きた自分の気持ちを邪魔する「自分の中の国境」である。

もし、世界になんとなく出て行きたいと思ったり、ビジネスのチャンスを見つけたら、すぐにでも世界に出て行った方がいい。

世界が大きく変わっている時代には、世界に目を向けさえすれば、新たな面白いことは数多く見つかるはずである。

 

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