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ぼくの記憶は80分しかもたない『博士の愛した数式』【小説感想】

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「ぼくの記憶は80分しかもたない」

博士の背広の袖には、そう書かれた古びたメモが留められていた。

記憶力を失った博士にとって、私は常に“新しい”家政婦。

博士は“初対面”の私に、靴のサイズや誕生日を尋ねた。

数字が博士の言葉だった。

やがて私の10歳の息子が加わり、ぎこちない日々は驚きと歓びに満ちたものに変わった。

あまりに悲しく暖かい、奇跡の愛の物語である。

 

「博士の愛した数式」のここが面白い

私と博士とルート

彼のことを、私と息子は博士と呼んだ。そして博士は息子を、ルートと呼んだ。

息子の頭のてっぺんが、ルート記号のように平らだったからだ。

「おお、なかなかこれは、賢い心が詰まっていそうだ」

髪がくしゃくしゃになるのも構わず頭を撫で回しながら、博士は言った。

友だちにからかわれるのを嫌がり、いつも帽子を被っていた息子は、警戒 して首をすくめた。

「これを使えば、無限の数字にも、目に見えない数字にも、ちゃんとした 身分を与えることができる」

彼は埃の積もった仕事机の隅に、人差し指でその形を書いた。

(出典:『博士の愛した数式』)

 

博士は世間では”変人”と呼ばれるような種類の人間である。

そんな、博士に家政婦の仕事の派遣先で出会った。 

家政婦としてのキャリアはすでに10年を超えていて、どんなタイプの雇い主ともうまくやってきたし、家事のプロとしての誇りも持っていた。

博士は、家政婦を交代させた回数は、9回にも及んでいて派遣前から手強い相手だとわかった。

そんな、博士の家に通っていくにつれて、博士と心を通わせていくことになる。

 

博士と数学

見てご覧、この素晴らしい一続きの数字の連なりを。

220の約数の和は284。

284の約数の和は220。友愛数だ。滅多に存在しない組合せだよ。

フェルマーだってデカルトだって、一組ずつしか見つけらなかった。

神の計らいを受けた絆で結ばれ合った数字なんだ。

美しいと思わないかい?

君の誕生日と、僕の手首に刻まれた数字が、これほど見事なチェーンでつながり合っているなんて

(出典:『博士の愛した数式』)

 

博士の頭の中には、数学のことしかない。

“初対面”の人には、靴のサイズや誕生日を尋ねて、その数字で何かを饒舌に語りだす。

彼の人生とは、数学であり、数学が全て。

それ以外のものは、何も受け入れずに生きてきた。

 

80分しか持たない記憶

博士の記憶は80分しか持たない。

17年ほど前に交通事故によって、頭を打ってしまい、物事を記憶する能力が失われてしまった。

博士の記憶の蓄積は1975年で終わってしまっていて、それ以降のことを記憶することは一切できていない。

80分前のことから忘れていく。

三十年前に自分が見つけた定理は覚えていても、昨日食べた夕食のメニューは覚えていない。

そんな世界の中で博士は生きていた。

博士は一人の家政婦との出会いを通して、暖かい日々を取り戻していくことになる。

 

終わりに

というわけで、『博士の愛した数式』を紹介した。

記憶をできない博士と家政婦とその息子の悲しいけど温かみのある物語。

3人の関係性の変化や、一緒に過ごした日々は、涙無くしてはみられない。

  • 博士の数学談話も、数学が苦手だったとしても_楽しく聞くことができる。

感動的な小説を読みたい人にはおすすめの作品となっている。

 

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