仕事でも趣味でも、人間が一人でできることなど大したものはない。
成功を手にするためには、部下、上司、友人、恋人、家族などの「人を動かす」ことが必要である。
他人を、自分のやりたいことに対して気持ちよく行動してもらうにはどうすればいいのだろうか?
この本では、そんな「人を動かす」ために必要な方法論が書かれている。
「盗人にも五分の理があることを認める」「重要感を持たせる」「人の立場に身を置く」「誠実な関心を寄せる」「笑顔を忘れない」「心からほめる」など、人を動かす原則、人に好かれる原則、人を説得する原則などが語られている。
他人を動かすためにちょっとしたことを意識するだけでも、その反応は大きく変わってくる。
この本によって意識を変えることで成功への近道になること間違いない。
世界中の人に古くから読み継がれ続けている自己啓発本の名著。
ページを開きさえすれば、この本が古今東西、時間を超えて読み継がれている理由がわかるはずである。
「人を動かす」のここが面白い
”罰”より”褒美”を与える
良いことをやった場合に褒美を与える場合と、悪いことをした場合に罰を与える場合の二つを比べたときに、前者の方が後者よりもはるかに物事をよく覚えて、訓練の効果が上がることを実証した。
批判するだけでは、永続的な効果を得ることができずに、むしろ相手の怒りを買ってしまう。
「我々は他人からの賞賛を望んでいる。そして、それと同じ強さで他人からの非難を恐れる」
批判による怒りは、何かをする意欲を削いでしまい、批判の対象となった状態は全く解消されない。
”罰”よりも”褒美”を与えることは「人を動かす」ための一つのコツである。
”イエス”と答えられる問題を選ぶ
交渉やお願いをするときに、相手がいったん”ノー”と言ってしまうと、それを覆すのは容易なことではない。
”ノー”と言った以上、それをひるがえすのを自尊心が邪魔してしまう。
自分で”ノー”と言った判断が誤っていたと気づいたとしても、自尊心によってその判断を変えてはもらえない。
言い出した以上は、あくまでもそれに固執する。
だから、初めから”イエス”と言う方向に持っていくことが、非常に重要なのだ。
話し上手な人は、まず相手に何度も”イエス”と言わせて、相手の気持ちを肯定的な方向へと持っていく。
そして、最も大事な問いやお願いに”イエス”と言わせる。
相手の心情が向いている方向を操ることも、交渉を有利に進める上で、大切なことである。
思いつかせる
人から押し付けられた意見よりも、自分で思いついた意見の方に、人は固執をする。
人は他人の意見より、自分の意見をはるかに大切にするのだ。
つまり、人に自分の意見を押し付けようとすることは大きな間違いなのである。
”押し付ける”より”思いつかせる”。
結論を相手に、思いつかせることの方が、よっぽど利口な方法だと言うことができる。
意見を押し付ける方が、自分の労力は減り、楽である。
しかし、回り道だったとしても、相手が思いついてくれるように誘導する方が、より大きな効果を上げることができるのだ。
終わりに
というわけで、自己啓発本の名著『人を動かす』 を紹介した。
今回、紹介した例以外にも、「盗人にも五分の理があることを認める」「重要感を持たせる」「人の立場に身を置く」「誠実な関心を寄せる」「笑顔を忘れない」「心からほめる」など、人を動かす原則、人に好かれる原則、人を説得する原則などが語られている。
他人を、自分のやりたいことに対して気持ちよく行動してもらえるようになれば、人生は大きく変わっていく。
「人を動かす」ためのテクニックが存分に書かれている本である。
部下、上司、友人、恋人、家族など他人との間に、良い人間関係を築きたい人にはおすすめの一冊となっている。
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