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人間が生きている意味、人生の目的はどこにあるのか?『生き方』【本感想】

 

二つの世界的大企業・京セラとKDDIを創業し、JALを再生に導いた日本を代表する「経営のカリスマ」稲葉和夫。

その成功の礎となった「人生哲学」をあますところなく語りつくした一冊がこの本である。

人間が生きている意味、人生の目的はどこにあるのか?

夢をどう描き、どう実現していくか?

人間としてもっとも大切なこととは何か?

経営者として偉大な成功を収めた稲葉和夫による、人生や仕事での成功をするのに必要な心の持ちようや習慣について語り尽くされている。

この本は、「究極の人生論」が語られる長く読み継がれている自己啓発本である。

 

「生き方」のここが面白い

魂を磨くこと

人間とは弱い生き物である。

禁欲、性欲、権力欲。欲に溺れたり惑わされたりしてしまうのが人間の性である。

人は放っておけば、際限なく財産や地位、名誉を欲しがり、快楽に溺れかねない存在なのだ。

しかし、そんなものは誰しもに平等に訪れる「死」によって失われてしまう。

では、「人間が生まれてきた意味」とはなんなのか?

「人間が生きる意味」は、生まれたときより少しでもましな人間になって、美しく崇高な魂を持って死んでいくためなのだ。

この魂を磨くことに一生をかけて取り組んでいかなければいけない。

 

日々、一生懸命になって働く

では、魂を磨くためには何をすればいいのだろうか?

それは、この俗なる世界で日々懸命に働くことが何よりも大事なのである。

とにかく脇目も振らずに打ち込んでいくこと。

それが私たちの心を高めて人格を練磨するのに有効な方法である。

労働には、欲望に打ち勝ち、心を磨き、人間性をつくっていくという効果がある。

単に生きる糧を得るという目的だけではなく、そのような副次的な機能があるだ。

「一生懸命働くこと」以上に”良い”魂を磨くための修行は存在していない。

 

人生・仕事の結果

人生や仕事の結果は次の方程式で導かれる。

 

人生・仕事の結果 = 考え方 × 熱意 × 能力

 

つまり、人生や仕事の成果は、これら三つの要素の”掛け算”によって得られるものであり、けっして”足し算”ではないのである。

「能力」とは、才能や知能などとも言い換えることができる先天的な資質。

「熱意」とは、事をなそうとする情熱や努力で、自分でコントロールできる後天的な資質。

「考え方」とは、三つの要素のなかではもっとも大事なもので、この考え方次第で人生 は決まってしまうといっても過言ではない。

「考え方」とは、いわば心のあり方や生きる姿勢、哲学、理念、思想ともいうことができる。

つねに前向きで建設的であること。

感謝の心をもち、みんなといっしょに歩もうという協調性を有していること。

明るく肯定的であること。善意に満ち、思いやりがあり、やさしい心をもっていること。

努力を惜しまないこと。足るを知り、利己的でなく、強欲ではないことなどである。

「能力」「熱意」と正しい「考え方」を持っているとき、人生や仕事において必ず良い結果が出ることになる。

 

終わりに

というわけで、稲葉和夫による自己啓発本『生き方』を紹介した。

長く読み継がれて自己啓発本のベストセラーで、多くの人々に影響を与えてきた名著。

夢をどう描き、どう実現していくか?

人間としてもっとも大切なこととは何か?

自分の人生を見つめ直すきっかけとなり得る本となっている。

人間としての「生き方」について、改めて考えて見たい人にはおすすめの本となっている。

 

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