小説ジャンル「SF」
冥王星の彼方から”巨人たちの星”のガニメアンの通信が再び届きはじめた。 地球を知っているガニメアンとは接触していないにもかかわらず、相手は地球人の言葉のみならず、データ伝送コードを知りつくしている。
木星最大の衛星ガニメデで発見された2500万年前の宇宙船。 その正体をつきとめるべく総力をあげて調査中の木星探査隊に向かって、宇宙の一角から未確認物体が急速に接近してきた。 隊員たちが緊張して見守るうち、ほんの5マイル先まで近づいたそれは、小型の…
華氏451度。この温度で書物の紙は引火し、そして燃える。 451と刻印されたヘルメットをかぶり、昇火器の炎で隠匿されていた書物を焼き尽くす男たち。 本の所持を禁止された世界で、本を所有しているだけで逮捕されて、その本は燃やされる。
有人火星探査が開始されて3度目のミッションは、猛烈な砂嵐によりわずか6日目にして中止を余儀なくされた。 だが、不運はそれだけで終わらない。火星を離脱する寸前、折れたアンテナがクルーのマーク・ワトニーを直撃、彼は砂嵐のなかへと姿を消した。
文明の亀裂をこじあけて宇宙時代をのぞいてみたら、人工冬眠の流行で地上は静まりかえり、自殺は信仰にまで昇華し、宇宙植民地では大暴動が惹起している。 人類の未来に待ちぶせる悲喜劇を、皮肉げに笑い、人間の弱さに目を潤ませながら、奇想天外、卓抜なア…
お金持ちのエヌ氏は、博士が最も優秀と自慢するロボットを買入れた。 オールマイティのなんでもできるロボットだが、時々あばれたり逃げたりととんでもない行動をする。 ひどいロボットを買わされたと怒ったエヌ氏は博士に文句を言ったが、実はこれら行動に…
星新一による”SF落語集”。 収録される9つの短編は、すべてがジャンルとしてはSFに属して、”オチ”のある物語となっている。 どの話も作者本人が、”SF落語”としての物語を書いてみようと試みて作られたものとのこと。
とある時代、とある世界で、電話は単なる通話の道具ではなかった。 ある番号を回せば、自分の商売に関連した情報が即座に送られてくる。診察器と組み合わせれば、居ながらにして病院の診察も受けられる。
過去は変わらないはずだった。 1992年夏、2311年から来たという保彦と出会った中学2年の美雪は、旧校舎崩壊事故から彼を救うため10年後へ跳んだ。 時を超える薬、突然の別れ、彼と過ごした夏は美雪の心の中にいつまでも残っている。
パン屋の店員チャーリイは32歳だが、知能障害を持っているために6歳児並みの知能しか持っていなかった。 チャーリイはもっと賢くなって周りの人たちと仲良くなりたいと願っている。 そんな彼に、画期的な脳外科手術を受ければ頭がよくなるかもしれないと告げ…
三日前に宇宙人が一人殺された。 宇宙人側では犯人は地球人だと考えている。そして今日までまだ何一つ判明していない。 かつて地球から移民として宇宙のあちこちに移住していった人々が、やがて他の世界に宇宙国家を作った。
そのときは何の前触れもなく訪れた。 彼らにとってはそれは些細な行動に過ぎなかったのだろうが、地球人からするとそのことは、今までの歴史上で起きたどんな出来事よりも大きなことだった。 大きな宇宙船の一団がニューヨーク、パリ、モスクワ、ローマ、ケ…
超情報化対策として、人造の脳葉「電子葉」の移植が義務化された2081年の日本・京都。 あらゆる情報があらゆる場所で取得できる時代が到来した。 情報庁で働く官僚の御野・連レルは、超情報化社会の核となった情報素子のコードのなかに恩師であり現在は行方…
1984年現在、世界はオセアニア、ユーラシア、イースタシアの三強国によって支配されている。 オセアニアはユーラシアと交戦状態にあり、イースタシアとは同盟関係にある。 ほんの四年前まではオセアニアはイースタシアと戦争をし、ユーラシアと同盟を組んで…
私は二千三百年後の世界から来た。だが、ここの未来からではない。多くの滅びた時間枝を渡ってきた。 未来の地球では、宇宙の別の星からのETと呼ばれるものたちに侵略を受けていた。 激しい戦闘が繰り広げられ、人類は苦戦をしいられる。
むかしは風邪だとか頭痛だとか何千っていう小さな病気が人体に溢れていた。 誰でも病気にかかった。たった半世紀前の話。 だが、大災禍(ザ・メイルストロム)で世界中に核弾頭が落ちて、放射線で人々が癌になり始める。
月面で、真紅の宇宙服を着込んだ死体が発見された。 すぐさま地球の研究室で綿密な調査が行なわれた結果、驚くべき事実が明らかになる。 死体はどの月面基地の所属でもなく、世界のいかなる人間でもない。 ほとんど現代人と同じ生物であるにもかかわらず、5…
古典SFの名作『夏への扉』という作品がある。時間旅行、冷凍睡眠(コールドスリープ)を題材とし未来と過去を行き来するタイムトラベル系のSF小説である。 主人公のダンは不幸のどん底にいた。フィアンセに裏切られ、会社を乗っ取られ、自分の特許も奪われて…
古典SFの名作『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』という小説が存在する。まずはタイトルがすごい!「ブレードランナー」といったタイトルで映画化もされている。 ただのSF作品ではない。人間とアンドロイドの関係、人工知能の進化、人間とは何か?等々考…