羽鳥チセ、15歳。オークションにかけられた彼女を競り落としたのは、人為らざる者、「魔法使い」だった。親が死に、なんの希望もなく絶望の淵にいた彼女に人為らざる者はこう告げた。「君は魔法使いの弟子になったのさ」。
一人の少女と魔法使いのコンビによる、異世界ファンタジー作が本作の『魔法使いの嫁』である。チセを中心に起こる様々なトラブル、そして魔法の深淵に二人は次々と巻き込まれていく。
(出典:『魔法使いの嫁』)
「チセ」と「魔法使い」の関係
メインキャラの二人の関係性が、この作品の見どころの一つとなっている。人間と人為らざる者といった関係性であるので、最初はお互いに理解が及ばず、すれ違いも多い。しかし、徐々にお互いを認め合って距離が縮まっていく。
(出典:『魔法使いの嫁』)
チセは魔法使いの弟子でありながら、タイトルにある通り「嫁」候補でもある。弟子としてだけでなく嫁としての関係性も注目するべきポイントの一つだ。
(出典:『魔法使いの嫁』)
幻想的な世界と登場する愉快なキャラたち
『魔法使いの嫁』はファンタジーの作品である。この魔法の世界が要所要所でハッとするような美しさで描かれている。
(出典:『魔法使いの嫁』)
物語を彩る、キャラたちもいい。魔法の力を持った普通ではないモンスターたちが、何体もでてくる。巻を追えば追うほど、どんどんとチセたちの周りは賑やかになっていく。『魔法使いの嫁』は、”これぞ「王道」”なファンタジー作品である。
(出典:『魔法使いの嫁』)
物語の「闇」の部分
二人の関係を追いながら、王道な世界観を表現するだけではない。人間や魔法使いの暗く汚いダークな部分も表現される。チセの運命、魔法使いの正体、命を狙ってくる敵と「闇」な部分も増えていく。彼らがそれぞれの暗い部分を乗り越えて幸せになれるのかも追うべきポイントだ。
(出典:『魔法使いの嫁』)
まとめ
というわけで、王道ファンタジー作、『魔法使いの嫁』を紹介した。 幻想的な鮮やかな世界観の中に隠されたちょっと暗い物語。そんな話を味わいたい人にはオススメである。読めばきっと二人の幸せを願いたくなってくる。
(出典:『魔法使いの嫁』)
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