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何でも吸い込む手のひらの穴。バグでずれる宇宙。『バイオーグ・トリニティ』【漫画感想】

 

 ヤバい、マジで榎本芙三歩のことが好き過ぎて俺死ぬ。

 『エア・ギア』の大暮維人と『阿修羅ガール』の舞城王太郎がコンビを組んだファンタジー・サイエンス・アクションが融合した青春群像劇が『バイオーグ・トリニティ』である。両掌に穴が空き、好きなものを吸い込んで融合できてしまう病気「バイオ・バグ」。主人公の藤井はこのバイオ・バグを発症した。藤井は何を吸い込むのか?悩む日々を迎える。

 あやういバランスで成り立つ世界での愛を追求する少年による世界を巡るアクションコミック。

  

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(出典:『バイオーグ・トリニティ』)

 

あらゆるものを吸い込む「バイオ・バグ」

 手に穴の開く病気「バイオ・バグ」。この穴からは「バイク」「クモ」「カピパラ」とありとあらゆるものを吸い込み、融合することができる。この穴をめぐり世界の命運が左右される。

 

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(出典:『バイオーグ・トリニティ』)

 

 『バイオーグ・トリニティ』にはバトルシーンが多い。このアクションにも「バイオ・バグ」が大いに役に立つことになる。

 

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(出典:『バイオーグ・トリニティ』)

 

榎本芙三歩をめぐる戦い

 藤井が恋心を抱く榎本芙三歩。「ヤバい、マジで榎本芙三歩のことが好き過ぎて俺死ぬ。」と言ってしまうほどに愛は深い。その榎本芙三歩の重要度が巻を進めていくにつれてどんどんと上がっていく。榎本芙三歩はただのヒロインでは終わらない。世界の中心が榎本芙三歩なのだ。

 何を言っているのかわからないと思うが大丈夫。読んでしまえば何を言っているかがよくわかる!!

 

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(出典:『バイオーグ・トリニティ』)

 

大暮維人によるアクションシーン

 『エア・ギア』『天上天下』を読んだ方は同意してくれると思うが、大暮維人の絵は凄まじくうまい。拍動感のあるアクション、さらにはメカやモンスターの絵はピカイチである。ファンタジー・サイエンス・アクションの融合した『バイオーグ・トリニティ』ではこの技術が遺憾なく発揮されている。

 アニメ化をしたらすごい迫力になりそうだ。

 

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(出典:『バイオーグ・トリニティ』)

 

まとめ

 というわけでバイオ・バグをめぐる物語『バイオーグ・トリニティ』を紹介した。大暮維人と舞城王太郎のコンビと聞いて期待したがその期待を裏切らない作品となっている。ラブ要素にファンタジー・SF・アクションが織り交ざった混沌とした世界観を楽しみたい人にはおすすめできる作品となっている。

 世界の秘密は「穴」にあり。

 

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