絹子は大学生。
高校の時にひとめぼれした鳥羽くんのことが忘れられない。
「好きだ」と言い残し、突然夜逃げしてしまった彼を待ち続ける絹子に、親友マキも呆れ顔で。
表題作「白い約束」を含む「ヒッチハイク」「フルーツこうもり」「私がネコ派になったわけ」の4編を含む短編集。
「フルーツこうもり」は『かくかくしかじか』の話の中にも出てきている東村アキコのデビュー作である。
一巻完結の作品。
(出典:『白い約束』)
『かくかくしかじか』に関する記事はこちら
「白い約束」
表題作の「白い約束」は大学生の絹子目線の恋愛もの。
ひとめぼれした鳥羽くんは告白と猫のブルを置いて夜逃げしてしまった。
それから絹子はただただ猫のブルと共に待ち続ける生活を送ることになる。
大学生・絹子目線の恋愛ものの短編作。
(出典:『白い約束』)
東村アキコのデビュー作「フルーツこうもり」
(出典:『白い約束』)
「フルーツこうもり」は『かくかくしかじか』などの作品にも登場する東村アキコのデビュー作である。
この作品から漫画家人生が始まる。
(出典:『かくかくしかじか』)
現在の作風とはちょっと違ってギャグっぽい描写も少なくややシリアス気味の作品になっている。
絵柄も結構違う。
会社で働きながら描いた作品だとか。
内容は振られたOLが元彼にちょっとした復讐をしつつ新たな恋を始めるといった感じになっている。
この作品が原因で「フルーツこうもり」を東村アキコの自伝だと勘違いした親戚中から心配の電話がかかってきたとのエピソードもあったとか(笑)
(出典:『白い約束』)
ヒッチハイク
嫌なことが同時に二つ起きた。
好きなアイドルの結婚と家族に自作のポエムを読まれたこと。
大失恋と家族の裏切りに傷ついた女子高生は何もかもが嫌になってしまいひらめいた。
そうだヒッチハイクをしよう。
その「ヒッチハイク」兼「プチ家出」が人生をちょっとだけ変える出会いを生む。
(出典:『白い約束』)
終わりに
というわけで「白い約束」を紹介した。
東村アキコのデビュー作を含む一巻完結の短編集。
今回紹介した3編以外にも東村アキコが猫派になった秘密を描いたコミックエッセイの「私がネコ派になったわけ」も収録されている。
東村アキコの作品が好きな人や恋愛もの寄りの面白い短編マンガが読んでみたい人にはオススメの作品である。
(出典:『白い約束』)
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