
職場体験のため怪しげな事務所の門を叩いた女子高生・許斐七海。
突然目に飛び込んだ半裸の「天才ITコンサルタント」のもと、彼女は新時代のビジネスの真髄を知る。
「電子書籍の未来」「スマホゲームの未来」「書籍の表現規制」と三つのテーマをもとにナナが悩める大人たちにコンサルトをする。
猛烈な勢いで変化する厳しい時代で書籍やゲームの未来はどうなっていくのか?
『限界集落(ギリギリ)温泉 』をkindleで個人出版をしたことで話題となり、大ヒットさせた鈴木みそによる、これから訪れるかもしれない未来予想がこの漫画には描かれている。
漫画家やゲームクリエーターなどには熾烈な競争の中で生き残ってためのバイブルとなるような内容。読み物としても純粋に面白い。
全3巻で完結済み。
(出典:『ナナのリテラシー』)
「ナナのリテラシー」の見どころ
天才ITコンサルタント・山田仁五郎
ITコンサルタントの会社で働くこととなったナナは、会社の代表取締役社長・山田仁五郎の下について、会社に持ち込まれる様々な案件に取り組んでいくことになった。
これらの題材はどれも実社会で起きている本当の問題を取り扱っており、データや数字もリアルなものが使われている。
まさに”コンサルタント”らしい仕事に取り組んでいる。
様々な未来予測が登場するがどれも説得力がかなりある。
(出典:『ナナのリテラシー』)
電子書籍の未来は来るのか?
「今年こそが電子書籍元年だ」と毎年のように繰り返され続けている。
だが、書籍全体の電子書籍が占める割合は10%に満たず、現状は紙の本と比較してもまだまだといった情勢だ。
果たして電子書籍のバラ色の未来は本当に来るのか?
会社に相談に来た出版社と売れない漫画家を救うべくナナがこれからの両者が生き残る方法を模索する。
ここで登場するナナにプロデュースされる漫画家が「鈴木みそ」本人。
個人出版で1000万円稼いだ道のりとノウハウが存分が詰め込まれ、電子書籍時代の本の未来が語られている。
(出典:『ナナのリテラシー』)
ゲームはどの方向に進んで行く?
「ガチャ」 での課金に基づくビジネスモデルで急成長したスマホゲーム。
一方でPS4などのコンシューマーゲームの市場はじわじわと減っていってしまっている。コンシューマーゲームの未来は明るくない。大ヒットを出すためには数十億単位の投資が必要とも言われる。
スマホゲームは儲かっているが実際のところは一部のごく少数の勝者が利益を総取りのような状況で、ヒット作を出せなければ経営は厳しくこちらも激しい戦いが繰り広げられる。
ゲーム業界の未来はどうなるのか?生き残る戦略は?
小さなゲーム会社を経営する社長がナナたちの会社に乗り込んできた。
(出典:『ナナのリテラシー』)
終わりに
というわけで『ナナのリテラシー』を紹介した。
ITコンサルタント企業で働くことになった女子高生が出版業界、ゲーム業界の未来と生き残る戦略を模索していく漫画。
詳細なデータと数字を用いているために未来予測に説得力を感じる。
全3巻で完結済みとなっている。
(出典:『ナナのリテラシー』)
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