
おかしいのはオレたちなのか?ニッポンか。
元ライブドア社長のホリエモンと、元2ちゃんねる管理人のひろゆき、“時代の寵児”ふたりが、格差社会・政治・裁判・メディア・お金・IT・教育からAV・風俗までニッポンの“ヘン”を語り尽くす。
2人の行動はいつも、”常識はずれ”、”身も蓋もない理論”などと解釈され1人は刑務所に入って、1人は書類送検されて裁判まみれに。
だが、彼らの核心をついた提言や鋭い弁舌に敵も多いながらファンも多いのも事実。
そんな二人がありとあらゆる社会問題を語り合った対談本がこの本である。
刺激的な2人による刺激的な内容となっている。
「ホリエモン×ひろゆき 語りつくした本音の12時間 「なんかヘンだよね・・・」」のここが面白い
マンションの価値の幻想
堀江 俺が「住宅を買うなんて、絶対にバカバカしい」とブログに書いても、本気で反論してくる人がいるの。これは感情とか宗教みたいなもんなんじゃないかと感じるくらいだよ。
西村 そういう人は、計算をしてないんですよ。家賃を毎月8万円払うぐらいだったら、ローンで8万円払い続けて「家が残るじゃん」と思っている。確かに同じ支払額で家は残るけど、時間が経つにつれて家の価値はどんどん下がっていくんですよ。そして、家賃でいったら月額4万円分ぐらいの価値になっているはずなのに、そこに何十年も8万円払い続けることになる。だから「最終的な結果として損してますよ」という話なのに、家の価値が下がるということに納得できていない。
堀江 築30年のマンションの家賃が下がっていることを見れば、マンションの価値が下がることは、簡単に理解できるはずなのに、なぜか同じ価値のままだと思っちゃう。最初はいいけど、20年後にどうなるかを考えないんだよね。
西村 うん。だから同じ額を払い続けても「損をしないんだ!」みたいな。それが5000円、1000円だったら、払えばいいと思いますけど、何千万円という単位なのに、なんで計算しないで買おうとするのか、よくわからない。
堀江 自分の買うものはすばらしく、価値が下がるとは絶対に思いたくないからなんじゃない?でも、価値が下がらないというのは、ありえないし、ちょっと考えればわかることだよね。
(出典:『ホリエモン×ひろゆき 語りつくした本音の12時間 「なんかヘンだよね・・・」』)
「マイホームを持つことが夢だ」、なんて話はよく耳にする。
それに対して家は買うべきではないとの反論もまたよく聞こえてくる。
データを見ると金銭面ではどうも、基本的に家は買わないほうがいいとの結論になりそうだ。だが、それでもまだまだ何十年もの住宅ローンを組んで家を買う、との人が多い。
二人からするとこの不合理な行動が許せないよう。強目の口調で非難をしている。
二人とも論理と数字に基づかない行動は嫌いそうだ。
特殊な才能を持つ人は早く隔離するべき
堀江 俺、小学校のとき、最初から100%排除というか、変わった扱いを受けていたんだよね。たぶん、小学校の頃から理不尽なことを言うヤツに対して、いつも理詰めで突っ掛かっていたからだと思うんだけど、そうなると和を乱す、KYな面倒くさいヤツだって思われる。しかも、成績が良かったから、先生にも厄介者扱いをされていたわけ。
西村 間違った方向に話が進んでいるのに空気を読んで賛同すると、間違った方向に話が進んじゃうことってあるじゃないですか。だから、論理的に発言するのは悪いことはないと思うんですよ。でも、そういう感覚を子供の頃から持つというのは、どうなんですかね?
堀江 どうなんだろう?俺は検察にヤられても何とか立ち直れるけど、排除されたりすると、耐えられなくて自殺しちゃったりする人もいるわけだからね。もったいないなぁ、とは思うよね。みんながみんなとは言わないけど、そういう人が才能を持っているケースもあるわけだからさ。
西村 特殊な人が特殊であることを認められない社会ですからねぇ。
(出典:『ホリエモン×ひろゆき 語りつくした本音の12時間 「なんかヘンだよね・・・」』)
二人は社会の中で特殊な人間として扱われている人々。これは子供の頃から変わらなかったとのこと。
日本の人々のこの出る杭を打つ行動は、やはり特殊な人間が活躍することの妨げになっていると感じているとのこと。
そういう人は、早く隔離をして、彼らが快適に生活できる環境を作り、社会で活躍させるべきなのだ。
そんなことをいうと「エリート教育」などと批判をされるが、このエリート教育もどんどんとやるべきだとのこと。
エリート層も特殊な人扱いをし、どんどんと引き上げていくべきなのだ。
終わりに
というわけで、「ホリエモン×ひろゆき 語りつくした本音の12時間 「なんかヘンだよね・・・」」を紹介した。
今回紹介した以外にも格差社会・政治・裁判・メディア・お金・IT・教育からAV・風俗までニッポンの“ヘン”が語り尽くされている。
どんな個人・組織にも媚びていない、二人らしい対談本となっている。
刺激的な二人の弁舌を読んでみたい人にはおすすめの本である。