
雪に閉ざされた山荘。
ある夜、そこに集められたUFO研究家、スターウォッチャー、売れっ子女流作家など、一癖も二癖もある人物たち。
交通が遮断され、電気も電話も通じていない陸の孤島で次々と起きる殺人事件。
果たして犯人の正体は?
『星降り山荘の殺人』はクローズド・サークルを用いて、作者が読者に推理を挑む本格推理小説となっている。
「星降り山荘の殺人」のここが面白い
芸能人のマネージャー・杉下和夫
杉下和夫は広告代理店に勤めているサラリーマン。
上司とトラブルを起こして、とっさに手を出したことがきっかけで部署移動をさせられ、スターウォッチャー・星園詩郎のマネージャーとなった。
この星園が仕事で向かったとある山荘に吹雪で閉じ込められてしまう。
そして、ここで殺人事件が発生してしまった。
山荘に集められた人々
山荘には、スターウォッチャーと名乗る星空の美しさを語る芸能人や、UFO研究家、女性の小説家などの一風変わった人々が集められた。
彼らはこの山荘のリゾート化のプロジェクトの一環としてアイディアを出したり、宣伝をしたりするために集められていた。
ほとんどが初対面の人々。
本来、のどかなものになるはずだった滞在が、猛吹雪と殺人により一変する。
作者からの挑戦
主要登場人物が出揃う
後の被害者も犯人も無論この中にいる
管理棟の構造は終盤の推理で重要なファクターとなるので注意が必要である
(出典:『星降り山荘の殺人』)
このように物語の章の始まりに作者から読者に向けて推理をする上でのアドバイスが書かれている。
このアドバイスは全てが”真実”で推理する上で役に立つ。
『星降り山荘の殺人』は全体として作者から読者に向けて、犯人を当ててみろとの挑戦的な一面がある。
終わりに
というわけで、『星降り山荘の殺人』を紹介した。
クローズド・サークルでの連続殺人事件を取り扱ったミステリー小説。
まさかの真相と真犯人に唖然とすること間違い無い。
本格派で王道の推理小説を読みたい人にはおすすめの作品である。
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