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「夏野剛」×「猪子寿之」の対談。日本のIT企業を引っ張ってきたものたちが見る未来『「大企業の時代」は終わったか』【本感想】

 

アーティスト集団「チームラボ」の代表・猪子寿之とiモードの生みの親でドワンゴの取締役の夏野剛による対談本。

「情報革命」が起こっている現代。

恐ろしい速度で進歩するITの発達により、それについていける人や企業とついていけない人たちで勝ち組、負け組の差がますます広がってきた。

これからの時代に生き抜いていくには何が必要なのか?

ITの最前線を走ってきている二人が語り合う。

コンパクトにまとまった短めの対談本となっている。

 

『「大企業の時代」は終わったか』のここが面白い

本の中で話されていること

この本の中で話されていることは以下の通り。

  • 過去の知識はイノベーションの邪魔になる
  • 創造力の差を生み出すものは何か
  • 「ルール」は少なければ少ないほうがいい
  •  「仕事の服装」を通じて常識を捉え直せ
  • 中小企業が優秀な人材確保のためにすべきこと
  • 脱「ワーク・ライフ・バランス」のすすめ

既存の企業やビジネスの「常識」に二人が疑問を投げかけている。

「常識」を疑って壊し続けてきた二人らしい内容となっている。

 

過去の知識はイノベーションの邪魔になる

インターネットの発展によりGoogleやAppleなどのIT企業が世界の中心に位置付けられるようになってきた。

これらの組織のあり方は、人の雇い方や会社の組織構造からして、日本にあるような古い大企業とは全く異なっている。

これらの新興企業はますます発展していき、その影響力を強めていくであろう。

古い組織に所属して、古い知識を勉強していくことも大切だがそんなものはGoogleで検索すればいくらでもでてくる。

むしろ新しい知識を手に入れることこそ、これからの社会で活躍していくために必要なことなのだ。

 

脱「ワーク・ライフ・バランス」のすすめ

今の時代こそ「好きこそものの上手になれ」という言葉が合う時代はない。

熱中できる物と環境さえあれば、100人のサラリーマンに1人の「オタク」が勝ってしまう時代になった。

「好きなこと」を仕事にした人が力を発揮できるのだ。

だから、「ワーク・タイム・バランス」などを意識する必要はない。

プライベートと仕事を分けて考える必要などはないのだ。

仕事の日も休みの日も境界なく没頭できるようなことを見つけられた人こそが、ますます社会で活躍できるのである。

 

終わりに

IT革命の最前線を走ってきた「夏野剛」×「猪子寿之」による対談本『「大企業の時代」は終わったか』。

二人らしい視点で今の日本社会や大企業の問題点が語られている。

既存の常識を壊す刺激的な話もある。

かなり短めの本なのでニュース記事を読むような感覚で、さっと読み切ることができる。

彼らの考え方を知りたい人にはおすすめの本となっている。

 

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