借金を負ってしまったカイジがギャンブルでの成り上がりを目指す漫画「賭博黙示録 カイジ」。
社会において完全に「負け組」だったカイジが、戦いを通じて少しづつ希望の光を取り戻していく。
「カイジ」シリーズには、カイジ同様に社会の負け組の”クズ”を目覚めさせるような鋭い言葉や、カイジが悟った自分の甘えへの戒めなどの「深い名言」が数多く登場する。
そんな、「カイジ」の中で個人的に良かったと思う名言集を画像付きでまとめてみた。
あなたの心に響く名言がきっとあるはずである。
それでは、どうぞ。
「賭博黙示録 カイジ」名言ランキング
17位 カイジ
正しいとなると人は疑わなくなる
まして その理で勝ってきたとなればなおさらだ......
理がある故に無防備...... 必ず殺せる
論理や常識、理屈で正しいことを人は疑わない。
まして、それで勝ち抜いてきた人になおさら論理や理屈を信仰していく。
だが、そこに罠がある。
一歩間違えればその理屈によって致命的な敗北を機してしまうのだ。
そんな常識のスキをついた戦略をとったカイジの言葉がこれである。
16位 兵藤
バカがっ......!
足らんわっ...まるで...!!
わしは......もっともっと......欲しいんじゃっ.........!
円を...!ドルを...!ユーロを......!
邁進せよっ.........!
搔き集めるんじゃ...!世界中の金をっ...!
人間の欲望は つまるところ金につきるっ.........!
それを牛耳る金貸しこそ.........
王っ...!
築くんだっ......!王国をっ......!
帝愛グループの創立40周年記念パーティーで、兵藤はスピーチをしている。
彼は、つい最近も50億稼ぐことに成功していた。
金は有り余るほどある。だが、兵藤の欲望は終わらない。
金が全ての兵藤の、底知れぬ”金集め”への貪欲さ、執念が現れたシーンである。
15位 利根川
30になろうと40になろうと 奴らは言い続ける.........
自分の人生の本番はまだ先なんだと......!
「本当のオレ」を使ってないから今はこの程度なのだと......
そう飽きず言い続け...結局は... 老い.........
死ぬっ.........!
その間際いやでも気付くだろう...
今まで生きてきたすべてが 丸ごと「本物」だったことを...!
「 オレはもっと活躍できるはずの人間だ」「今、活躍できないのは環境が悪い」などと不満を持っている人は多くいる。
「”自分の人生”の本番はまだ来ていない」なんて思っている。
だが、そんなものはただの言い訳に過ぎない。
今こそが人生の本番であって、そこ以外に本番などはどこにもないとの利根川の言葉がこれである。
14位 坂崎
手段なんて選んでいられないはずだっ......!
わしらには今... そんな余裕はないっ......!
見ろっ...! この貧窮...!
この惨めな暮らし... そう考えたってわしらは今......
プラスじゃないっ...! むしろマイナスの位置にいるんじゃないのか...?
勝つことが前提だっ......!
勝って...... 初めて人生が始まるんだ......!
罪も罰も知ったことか......!
そんなこたぁ後回し...!
それよりまず今は勝つことだっ......!
勝つ勝つ勝つ...!
違うかっ......!?
坂崎は超高額レートのパチンコ台”沼”で、人生を賭けた大勝負に挑んでいこうとしていた。
そして、この勝負の協力者をカイジに頼んでいた。
二人とも生活に困窮していて、人生に希望が見えない。
この”マイナス”を打ち砕くためには勝つしかないのである。
勝たなければ何も始まらない。
それ以外のことは二の次である。
そんな坂崎の勝負にかける想いが現れたシーンとなっている。
13位 班長・大槻
食べ終わったら......奴はとりあえず満足して...
こう考えるだろう...明日からがんばろう...
明日から節約だ...と...! が.........
その考えがまるでダメ......... 「明日からがんばろう」という発想からは...
どんな芽も吹きはしない..........!
そのことに20歳を越えて まだ.......わからんのか......!?
明日からがんばるんじゃない......
今日...... 今日だけがんばるんだっ.........!
今日をがんばった者......... 今日をがんばり始めた者にのみ......
明日が来るんだよ......!
地下王国で、カイジは1ヶ月かけてなんとか、稼いだお金を自分の欲望を満たすために使ってしまう。
「今日だけは特別な日で明日から頑張るんだ」と、自分自身に言い訳をしていた。
そんなカイジをみて、大槻が言ったセリフがこれである。
「頑張るべきはときは現在であり、未来ではない」
どんな分野にでも当てはまる”努力”についての不変の真理である。
12位 カイジ
他人なんか関係ねえんだよ.........!
オレだっ...! オレだっ......! オレなんだっ......!
肝心なのはいつも...! オレがやると決めてやる...
ただそれだけだっ...!
限定ジャンケンで勝負にでたカイジ。
自分に協力する仲間以外にギャラリーを含めて四面楚歌状態。
周りには敵しかいない。
だが、カイジはひるまずに果敢に勝負を挑んでいく。勝負に周りは一切関係ないなど。
そんなカイジの言葉がこれである。
11位 利根川
質問すれば答えが返ってくるのが当たり前か......?
なぜそんなふうに考える...?
バカがっ......!
とんでもない誤解だ 世間というのはとどのつまり 肝心なことは何一つ答えたりしない
住専問題における大蔵省銀行 薬害問題における厚生労働省
連中は 何か肝心なことに答えてきたか...? 答えちゃいないだろうが...!
これは企業だから 省庁だからってことじゃなく
個人でもそうなのだ 大人は質問に答えない
それが基本だ おまえたちはその基本をはきちがえているから 今朽ち果てて こんな船にいるのだ
無論中には 答える大人もいる
しかし それは答える側にとって 都合のいい内容だからそうしてるのであって そんなものを信用するってことは
つまりのせられているってことだ
なぜそれがわからない......? なぜ......そのことに気付かない...?
エスポワール号に乗せられてギャンブルをすることになった債務者たち。
利根川による簡単なルール説明ののちに、さっそくギャンブルが始まることとなった。
質問は一切受け付けない。
債務者たちはその姿勢に非難轟々。質問に答えろと騒ぎ出す。
そんな、債務者たちに利根川が放った言葉がこれである。
利根川の厳しさや人間性が垣間見れた一言であった。
10位 カイジ
あの野郎っ......! 許せないっ......!
許してたまるかっ...!
ぐっ......! うっ...! うううっ......! くっ......!
しかし... しかししかし...
殴ってどうなるっ......!? 発散してどうするっ......!?
殴りつけ...... 怒鳴り散らしても...... 何も変わらないっ...!
変わらないんだっ...!
オレたちが負け組であることに...!
いつも...... いつもいつも...!
オレたちは誰かに踊らされて終わりだ......! いつも...!
学べよっ...! もうっ...!
大槻たちとのチンチロリンによって、カイジは全財産を奪われて借金まですることになってしまった。
カイジはあるとき、大槻が勝負で不正をしていたことに気づいてしまう。
カイジは衝動的に大槻を殴ろうとするがそれを堪える。
殴って発散するだけじゃ終われない。
それでは、「負け組」のままである。
衝動的な感情を抑えて、怒りをため込み、次の戦いに向けて進んでいくカイジの心境を表したセリフである。
9位 利根川
2千 1千という金はそんなに安くないっ......!
勘違いするなっ......! ガキめらっ......!
金っ.........! 金はな...... 命より重いんだっ......!
世間の大人どもが本当のことを言わないなら オレが言ってやるっ.........!
金は命より重い...!
そこの認識をごまかす輩は 生涯地を這う......!!
人は金を得るためだけの人生における多くの時間を費やしてしまっている。
言い換えれば、命を削って金を得ているのだ。
だから、金は命よりも重いのだ。
その認識を間違っている者は決して勝者にはなれない。
そして、人生において、命を賭けて金を手に入れにいかなければいけないときは必ずくる。
それが、”今”だと諭す利根川の言葉がこれである。
8位 カイジ
裏だっ......!
つまり...... 勝つ仕組みを築いているところ...!
向こう側が必ず勝つ......という仕組み...
つまりイカサマを仕組んでいるようなところが望ましいっ...!
そんな仕掛けがあるって頃は.........逆に言えば... その勝つ仕組みの裏...... 裏さえ衝ければ...
イコール 必ず勝つ...!
必勝ということでもあるんだっ...!
カイジは20日間という時間制限の中で、6000万強稼がなければならなかった。
普通の方法では絶対に不可能である。
そこで、カイジは、不正をしているような裏カジノを探していた。
不正をしているカジノでは普通なら絶対に勝てない。
だが、カイジはその裏をついて勝とうとしている。
”必勝”を求める、常人ではない発想を持ったカイジの戦い方がでたシーンである。
7位 兵藤
だから...ダメなのだっ......!
命はもっと... 粗末に扱うべきなのだっ......!
命は......生命は......丁寧に扱いすぎると 澱み腐る...!
最近の連中は みんなもうやりすぎ.........
自分を大事にしすぎだ......... その結果......... 機会を掴めず...
ズルズル後退しながら......... 腐ってゆくのだ......!
命と人生はたったひとつしかない。
だから人は、当然その命を大切にする。大切にしすぎる。
しかし、その結果チャンスを逃してしまうことがある。
命や人生を賭けて勝負をしなければならないタイミングは必ずあるのだ。
そのときに勝負できないものは敗者となってしまうとの兵藤の言葉がこれである。
6位 利根川
おまえたちは負け続けてきたから
今 誰からも愛されることなく 貧窮し......ウジウジと......人生の底辺を......
這って 這って這って 這っているのだ......!
なぜか......?
それはおまえらが......ただ負け続けてきたからだ
他に理由は一切ない
おまえらはもう20歳を越えて 何年もたつのだから もう気が付かなきゃいけない
もう 心に刻まなきゃいけない......!
勝つことがすべてだと...... 勝たなきゃゴミ....... 勝たなければ...... 勝たなければ......
勝たなければ.........!
世の中どんな職業での人生でも勝負に勝って結果を残したものたちのみが評価をされる。
将棋の羽生、野球の野茂、イチローらが評価されている理由はただひとつ。
「結果を残してきた」からだけである。
人生においてそれは変わらない。
どんな手を使ってでも、勝つことのみが全てなのである。
そんな利根川の信念が伝わってくる言葉がこれである。
5位 カイジ
バカ野郎っ............!
おまえと親父さんがそっくりだと.........!?
笑わせるなっ...! まるで違うじゃないかっ......!
おまえはなんでもかんでも他人のせいにするクズ......!
親父さんはそんな人間じゃないっ...! 受け入れていたっ...!
自分の弱さ... ダメさ加減を全部受け入れて......... 闘っていたんだっ......!
ふざけるなっ...!
別物っ......! まるで別物だっ......!
話にもならねえっ......!
カイジは地下王国で、かつて一緒に命がけのギャンブルをして、死んでいった石田の息子にであった。
息子は、父親のことを自分とそっくりなどうしようもないクズであると言った。
そんな息子をカイジは許せなかった。
カイジは、石田父が石田父なりに弱さを受け入れて闘っていたことを知っていた。
息子とは全く違う人間だった。
かつての仲間を思うカイジの気持ちが現れたシーンである。
4位 遠藤
なんだ...? その「待つ」っていうのは...?
一体「何」を「いつまで」待つつもりだ......?
こんな薄汚いアパートで 貧しいバイトをして 半ば眠ったような意識で鬱々と「待つ」......?
冗談だろ......?
そういうのを無為っていうんだ そんなことをしても 借金の金利が積もるだけの話だろ......
グズがっ......!
目を覚ましてねえのは おまえなんだよ...!
エスポワール号から帰還したカイジに遠藤が新たなギャンブルの話を持ちかけた。
だが、カイジはその苛酷な経験からギャンブルへの参加を拒否する。
そのリスクを負いたがらないカイジに対して遠藤は痛烈な批判をする。
カイジのように「待つ」だけでは何も手に入れることはできない。
その遠藤のセリフがこれである。
3位 カイジ
示すっ......!
オレが...勝ちへの道を示すっ......!
倒すんだっ...! 班長を...!
そして...... 得るっ......! 大金をっ......!
勝つんだ...... オレたちがっ.........!
カイジは仲間を集めて、チンチロリンで不正をしてギャンブルに勝った班長に対して反撃をすることにした。
仲間たち全員で大金を得る。
その決意の元にして、仲間の団結を測る。
「全てをオレに任せろ」とのカイジの気持ちも入っている。
仲間と共に班長を倒すために一歩を踏み出したシーンである。
2位 黒服
ここはおまえらが 後人生を賭け 死力を尽くしてる
言うなら戦場だ......
戦場で 後ろから撃たれた後ろから......と 騒ぎ立てる兵士がどこにいる...?
いたら物笑いの種にされるだけだろう
戦場では だましうち不意打ちが 日常......
皆...... なんとか相手の寝首を掻こうと... 後ろに回ろうと......
策を巡らせている それが真剣勝負というものだ
おまえは今 ただ後ろから刺された
それだけだ...!
決戦の場はいつでも”命懸けの戦場”である。
油断したものから刺されて死んでしまう。
刺された後に大騒ぎをしても誰も助けてはくれない。
戦場では一瞬たちとも気を抜いてはいけないとの黒服の言葉がこれである。
1位 カイジ
オレは.........負けたんだ......
敗者は失うっ...!
それをねじ曲げたら.........なにがないやらわからない......
受け入れるべきだっ...!
負けを受け入れることが...敗者の誇り...オレは......
負けをぼかさないっ.........!
兵藤和尊との決戦に敗れたカイジは”金”と”指”を失ってしまうことになった。
そのあまりにも厳しいペナルティーに対して、周りの人々はカイジを許してやるように兵藤に対して頼み始める。
だが、カイジは凛とした態度のそのペナルティーを受け入れることを告げる。
敗者はその負けを受け入れるべきなのだ。
命懸けの戦いの中でカイジの変化が見える言葉となっている。
まとめ
個人的にお気に入りな『賭博黙示録 カイジ』の名言をまとめてみた。
緊張感あふれるシーンの数々で、人生を端的に表すような”深い名言”が登場する。
これ以外にもこの漫画には数々の名場面・名シーン・名言が存在する。
初読や再読のきっかけになったらいいなと思います。
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