
映画監督志望の高校生・零がある日、町で目にしたのは、大ファンである「AV女優」パピコを中傷する張り紙だった。
彼はこの嫌がらせ行為を許せずに、町中で張り紙を剥がして回る。
そんな零の様子を見つけて声をかけてきたのは、憧れの人・パピコであった。
出会うはずのない2人が出会ったときに物語は動き出す。
しかし、この作品はただのボーイ・ミーツ・ガールではない。
パピコに巨大化する能力が身についたり、他の巨人がでてきたり、ユーザーの”世紀末っぽいお願い”を実現してくれるウェブサイトがでてきたりとする。
『GANTZ』『いぬやしき』の作者・奥浩哉による物語がどの方向に進んでいくのかわからない、作品のジャンルですらよくわからない、目の離せない”怪作”となっている。
(出典:『GIGANT』)
「GIGANT」の世界観
『GIGANT』は、主人公・零の高校生活の場面から物語が始まる。
映画監督を目指していて、好きなAV女優がいるだけの普通の少年である。
そして、パピコと出会って仲良くなっていくのだが、パピコが道端で倒れていたおじさんを助けたところから、物語の方向性が見えなくなっていく。
このことをきっかけにしてパピコの腕にはダイヤルがつく。
(出典:『GIGANT』)
このダイヤルを回すことでパピコは巨大化することができるようになる。
さらには、「関東に震度5の地震」「上野動物園の動物が全部逃げ出す」「イケメン俳優がマッパで新宿を走る」といった願いの中から、みんな投票で1位を決めて実現する謎のウェブサイトまででてくる。
SF要素が盛り込まれた、カオスな世界観となっている。
(出典:『GIGANT』)
主要登場人物たち
横山田零
主人公の横山田零の人生は、特段変わったところがなかった。
しかし、憧れのAV女優・パピコと出会ったところから急展開をする。
彼の人生はどんどんとわけわからない方向へと展開していくことになる。
(出典:『GIGANT』)
パピコ(ちほヨハンソン)
芸名・パピコ、本名・ちほヨハンソンはスウェーデン人とのハーフである。
女優としての仕事をこなしつつ、家族を支えている。
そして、ダイヤルを回すと謎の巨大化する能力を身につけるも、使い道がよくわからない不可思議な状況となる。
(出典:『GIGANT』)
おすすめポイント
ボーイ・ミーツ・ガール
『GIGANT』の最初の方の物語は普通の恋愛もののように展開していく。
パピコが変わった仕事をしていること以外は、特段変わった展開がない。
『GIGANT』は、ボーイ・ミーツ・ガールとしても読み応えのある漫画となっている。
(出典:『GIGANT』)
カオスな世界観
『GIGANT』はとにかくカオスな世界観が見所である。
ドラゴン出現、巨人出現など、物語が予測できない方向へとどんどんと進んでいく。
ワクワクさせられるカオスな展開が楽しめるようになっている。
(出典:『GIGANT』)
謎のウェブサイト「ETE」
『GIGANT』の中では、謎のウェブサイトETE(Enjoy the end)がでてくる。
世紀末っぽい願いを叶えてくれるサイトであり、投票制で、最多得票を獲得した願いが実現される。
およそ不可能な願いも絶対に実現されしまう。
このウェブサイトは誰が何の目的で運営しているのかも、この作品の謎の一つである。
(出典:『GIGANT』)
作者の別の作品
この漫画は漫画家・奥浩哉によって描かれている。
代表的な作品としては実写映画化もされた『GANTZ』や『いぬやしき』がある。
終わりに
というわけで、カオスな展開が楽しめるSF漫画である『GIGANT』を紹介した。
普通の高校生・横山田零とAV女優・パピコを中心にして物語が展開していく。
恋愛要素あり、SF要素あり、バトル要素ありとなっている。
「奥浩哉」らしさ前回の作品となっている。
『GIGANT』は、ページをめくる手が止まらない、いい意味での”怪作”漫画に興味がある人には、おすすめの作品となっている。
(出典:『GIGANT』)