教養とは人生における面白いことを増やすためのツールであるとともに、グローバル化したビジネス社会を生き抜くための最強の武器である。
その核になるのは、「広く、ある程度深い知識」と、腑に落ちるまで考え抜く力。
そのような本物の教養はどうしたら身につけられるのか。
六十歳にして戦後初の独立系生保を開業した起業家であり、ビジネス界きっての教養人でもある著者が、読書・人との出会い・旅・語学・情報収集・思考法等々、知的生産の方法のすべてを明かす。
本物の教養を身につけることができる”教養の教科書”となっている。
「人生を面白くする 本物の教養」のここが面白い
”教養”を身につけるということ
私のような大学も出ていない年をとった無知な女でも、まだ道端に咲いて いる花の名前を一日に一つぐらいは覚えることができる。
一つ名前を知れば、世界の謎が一つ解けたことになる。
その分だけ人生と世界は単純になっていく。
だからこそ、人生は楽しく、生きることは素晴らしい
シャネルの創業者 ココ・シャネル
(出典:『人生を面白くする 本物の教養』)
一日に 一つずつ世界の謎が解けていく。
ココ・シャネルは、今日はどの謎が解けるのかとワクワクしながら毎日を生きていた。
ただたんに花の名前、草の名前を知るのではなく、そのことによって人生を彩り豊かな ものにしていた。
教養とは、彼女のような生き方を指す言葉である。
人間は何歳になっても世界を知りたい、世界の謎を解きたいという気持ちを持っている ものである。
好奇心とも呼ばれるようなもの。
そうした気持ちのあり方が、その人の教養を深める強力なエンジンとなるのである。
グローバルビジネスでの武器としての教養
教養には、グローバルなビジネス社会を生きていく上での武器になるという側面もある。
広い世界に目を向ければ、海外の多くの国では、日本以上に教養が問われる。
しかし、日本のリーダー層は十分に世界で通じる教養を身につけているとは言えない。
世界標準から見て、かなりレベルが低いのだ。
世界は広く、「私たちはまだまだ知らないことが多いのだ」という自己認識からスタートして、謙虚にならなければ、教養は身につかない。
そして、少しでも多くの”教養”を身につけることが、グローバルでビジネスしていく上での、非常に重要な武器となる。
「本・人・旅」で教養を身につける
著者は、さまざまな本を読み、さまざまな人と出会い、さまざまな場所で旅することで教養を身につけてきたという。
「本・人・旅」が教養の先生だった。
あえて割合で表すとするならば、本が50%、人が25%、旅が25%だったという。
これらに触れることで、世界にはこれほど素晴らしいところがあり、こんなにも素晴らしい人がいるのかと、その広さと豊かさをあらためて実感できるという。
このように教養は、さまざまなものから学ぶことができる。
自分なりの「教養の先生」を見つけることで、少しづつ教養は身についてく。
終わりに
というわけで、教養にスポットライトを当てた新書の『人生を面白くする 本物の教養』を紹介した。
教養は、グローバルでのビジネスを始めとして、人生のさまざまな場面で役に立つ。
”本物の教養”を身につけるためには、何をすればいいのか?
そのヒントが書かれた本である。
”教養”を身につけることに興味がある人には、おすすめしたい本となっている。
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